2009年9月29日火曜日

銀座の恋の物語

昼のロードショーで石原裕次郎の映画特集をやっていたので、何気なく見ていた。感心したのは画面のそこかしこから贅沢さがにじみ出ているところだ。昭和モダンなデザインは今見ても、いや今見るからこそかも知らないが実に良いのだ。建物の外観や内装、街行く人々のファッションや車、はては街灯や看板にまで気品というか優雅さがあるのだ。平成のチャラけたものばかり見ていた目にはまさに眼福であった。自分達の親の時代はこれほどまでに豊かだったのだ。比べればバブル期の軽佻浮薄な浮かれぶりがまるで馬鹿みたいだ。もちろん映画である以上見せたくないものは見せていないのだろうが、それにしても画面のそこここからにじむ豪華さはどうだ。おそらく物以上にこの時代に生きていた人たちの精神が豊かで気品があったのだろう。
真面目に一生懸命行動している人に出会うとハッとするほどその人に品を感じることがあるが、これらの映画を見ていてまさにそういった感情を抱かせられた。
もしかしなくても実は日本のピークは昭和30年代で、それ以降どんどん駄目になる一方だったのではないか…映画を見ているうちにそのような気がしてきた。

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