2009年10月1日木曜日

10月はたそがれの国

今日から10月。ブラッドベリィが本のタイトルにしたほどに魅惑ある月のはじまりである。10月という月は12ある月の中で一番好きな月だ。秋が好きだということもあるが、中でもこの10月がいっとう好きだ。春からはじまった活動期が夏の盛りを経て、豊潤な恵みとして実を結び、再び新しい命を育むための種子を生む季節である。熟成のために身を休める冬を迎える前の最後の狂気が生まれる季節でもある。人生で言えばまさに白秋。円熟味が増し一番人として輝く、豊かな時代がこの秋という季節だろう。10月の星座は天秤座である。善でも悪でもない中立をモットーとする灰色の星座である。誕生石はオパール。こちらはめまぐるしく変化する変幻自在の色彩を持つ宝石だ。全ての色が含まれるそれは一見乳白色のようだが、光の加減であらゆる色相を世に放つことが出来る。さながら移り気な魔女のような石である。10月は不思議だ。一方では公明正大な正義感を持ち、一方ではつかみどころのない浮き草のようでもある。まさに風の星座を代表する自由奔放な月でもある。10月の音はこの風と雲と虫達のハーモニーだ。静かに思索に耽るにはもっとも良い季節である。ブログというものはとどのつまり個人的な日記であろうということで、10月のはじまりにあたりまさにこれからの一年がまたはじまる気持ちでこういう戯言もたまにはよいだろう。

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