2010年2月17日水曜日

口にものを入れたまましゃべるな!

最近のTVを見ていて、非常に見苦しい、思わず目をそむけてしまう瞬間がある。
それはリアルタイム番組では必ずある、余禄で食事をしている場面でのことなのだが、幇間やお笑い芸人ならまだしも、文化人気取りのコメンテーターや局アナまでが、食べてすぐ、まだ口の中に食べ物が入っている段階で口を開いて、口中のグロテスクな内容物を視聴者に見せてしまう瞬間である。
どんなにおしゃれをしていようと、どれだけ美人であろうと、百年の恋もいっぺんにさめてしまう瞬間である。
芸人ならばそのような下品さも下劣さも逆手に取り、皆に馬鹿にされ笑われることを、あえて提示することで銭を得る生業と為している社会的に下等な存在であるのだから、我慢は出来ないまでもまだしも納得は出来る。
それを女子アナまでが平気で行うのだ。
実に耐えられない。
思わず口中のゲロを見せ付けられているようで、こちらまで吐き気がする。
自分達が子供の頃は、口中にものを入れたままでけっしてしゃべってはならないと教育を受けたものである。ここでいう教育とは学校などでの知識教授のことではない。教育とは元来家庭で行われるものだからである。
さすがにそのような教育がきちんと出来ている年配の方や女優などは、口中のものを飲み下してから口を開いて感想を述べるが、中途半端なタレントやコメンテーターなど、躾けが不自由な人々は平気で口中のものを画面に映し出して見せる。これはもちろん現場のディレクターにも問題はあろうが、なによりこのような下品な画面を見せられて抗議をしない我々国民にも大いに問題はあるだろう。だが、そのような国民を生み出し続けているのが現在のTV番組であることをこそ、各局のTVマンたち(NHKを除く=さすがにNHKの職員はそのような下劣な行為は未だタブーとされているようで安心だ)は自覚しなければならない。目先の欲に駆られて民度を下げているという自覚をだ。
「鶏と卵どちらが先か」ではないが、TVの与える影響力というものを、もっと真剣に考えて欲しい。いかに家庭教育がきちんとしていようと、TVで与えられる情報に子供たち(精神的な存在も含む)は簡単に感化されてしまうのだ。ローリングストーンという言葉がある。イージーゴーイングという言葉もある。人は誰しも楽な方へ流れていくものである。それをくい止めるモノ、くい止める努力を為すことが文化であり、人が精神的にも高次の動物であることを証明する唯一の手段でもあるのだ。
それを放棄することは人間であることを止め、獣に戻ることを意味する。

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